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2023.05.23 武蔵野市子宮頚がん検診が始まります

武蔵野市では2023年6月から2024年1月までの期間で2023年度の子宮頚がん検診を受けられます。子宮頚がん検査ってどんなことをするの?子宮頚がんってどんな病気なの?そんな疑問をわかりやすく東京都福祉保健局のサイトで説明しています。一度みてみてください。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/joshi-kenkobu/shikyukeigan/

子宮頚がんは約73人に1人が罹患すると言われています。ほとんどの子宮頚がんは異形成という前がん病変を経て進行します。異形成にも段階があり、がん化するまでには年単位の時間を要します。子宮頚がんができる部位は腟内に顔を出しているため直接細胞を採取し検査をすることが可能です。癌化するまでに時間がかかること、直接検査が可能なことから、前がん病変で見つけやすい癌とも言えるためがん検診が有効です。

子宮頚がんは予防ができる数少ないがんです。多くの方にHPVワクチンを受けていただいていますが、ワクチンで予防できるHPVは4価であれば16.18.6.11、9価であれば16.18.31.33.45.52.58.6.11のみです。4価で70%程度、9価で90%以上の子宮頚がん予防効果があるとされていますが100%ではありません。ワクチンを打っているから検診を受けなくて良いと言うことはありません。

前述の通り、子宮頚がんは異形成を経てがん化します。そのため前癌病変で治療を行うことが可能です。この段階で治療を行えばほぼ完治することが可能です。早期発見・早期治療のためにも20歳を超えたら定期的に子宮頚がん検診を受けてください。

婦人科受診は痛い、怖いというイメージをお持ちの方も多いと思います。当院のスタッフは医師も含め全員女性です。検査自体にかかる時間は5分もかかりません。ほとんどの方がもう終わったの?とおっしゃいます。検査時の感覚は人それぞれではありますが、ムズムズと感じたりする人もいますが、何も感じない方もいます。(検査しました?と聞かれることもあります。)苦手ですとおっしゃっていただくことが多いですが得意な方はいらっしゃらない検査です。みなさん同じです。

お手元に受診券が届きましたら受診を検討してください。

武蔵野市子宮がん検診では子宮体がん検査を受けることが出来ます。不正出血があった方などが対象になります。子宮体がん検査は子宮の奥に管を入れ検査をするため子宮頚がん検査に比べ検査時の痛みを伴ったり、検査の刺激により血圧が下がることがあるため検査後に具合が悪くなる場合もあります。子宮体がんは初期の段階から不正出血を起こすことがあるため症状がない方は無理をする必要はありません。それでもご心配な方は超音波検査を追加していただくことをお勧めいたします。超音波検査では子宮体がんができる内膜の状況を評価することが出来ます。超音波検査を行った後に医師と相談の上、検査を行うかどうかを判断していただくことが可能です。

検診の際に経腟超音波検査をオプション(¥1650)として行うことが可能です。超音波検査では上述の通り、子宮内膜の評価が可能で体がん検査の必要性を判断できたり、検診の範囲で判断が出来ない子宮筋腫や子宮奇形の有無・卵巣の異常の有無などを視覚的に判断できます。初めて検査を受けられる方、月経の様子に変化が表れてきた方、おなかの張り感などが気になる方、子宮体がん検査が気になる方などは一度検査をしてみることをお勧めいたします。経腟超音波検査を追加しても検査時間は変わりません。

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